この学校のココが良い!
Kunsthøjskolen i Holbæk
デザインとコンテンポラリーアートの混合
この学校ではモダンデザイン、建築デザインとコンテンポラリーアートを区別なく取り組む授業をしている。
他のホイスコーレを探せば、デザインをやっている学校やアートをやっている学校はあるし、両方の授業がとれる学校もある。
だけどそれらを統合させて授業をしているのは、ここだけだと思うな。
コンテンポラリーアートを出発点としてデザインに辿り着くような考え方でやっていきたいんだ。例えば2次元の都市の絵から3次元の立体建築を作り上げて、その2つを1つの作品としたものが展示会場にあったと思うけど、あれなんかは分かり易い例かもしれないね。
なんでも構わないから新たな可能性を探っていきたいんだ。
様々なジャンルのアートのエキスパートが先生
この学校の全ての先生はアーティストとしての活動をしながら先生をしてるんだ。
だから誰の話を聞いても面白いはずだし、いろんなジャンルから先生を集めているから、生徒が興味を持っている分野に精通する先生がきっと見つかるはずさ。先生のジャンルが幅広いから、授業科目も当然幅広い。
生徒はやりたいと思ったものにとりあえずチャレンジしてみればいいんだ。
もし自分に合わないと思ったらその場で授業科目を変更することだってできるから心配いらない。
あと、毎週木曜日にはアーティスト・トークというレクチャーがある。学外のアーティストやデザイナーを学校に招待して、日々の仕事についてプレゼンしてもらうんだ。これも刺激になるよ。
オープンな校風
これは生徒、特に日本人には理解が難しいところでもあるんだけど、この学校はよく学校らしくない学校だと言われるんだ。
多くの日本人は何かを教わろうとして学校に通うだろうけど、ここではまず何をしたいか、課題に対してどう取り組みたいかなど生徒の発想が出発点なんだ。我々は優れた画家を育てることにも優秀な建築家を養成することにも興味はなくて、生徒に自分の力で何が出来るのか考えて行動して欲しいんだ。我々は作品ができた後に話を聞ければいい。だから、成果物は本当に多様性に富んでて楽しいよ。
創作物には正解も不正解もないんだ。ただ少なくともその成果物が説得力を持っているかいないか、または人の心を動かすものかそうでないかはどんな課題においても重要な価値観だと思うな。
もちろん授業中だけの話だけじゃなくて、学校の生活のすべてが生徒ひとりひとりの「やりたいこと」を優先して動いているよ。