WHAT IS FOLKEHØJSKOLE?
フォルケホイスコーレとは、北欧独自の教育機関です。
フォルケホイスコーレの特徴は、試験や成績が一切ないこと、民主主義的思考を育てる場であること、知の欲求を満たす場であることです。
加えて、全寮制となっており、全員が共に生活することなども代表的なフォルケホイスコーレの文化です。教員も各校数人は敷地の中に自宅があります。
生徒はみな国籍関係なく国からの助成金を受けることができ、学費の一部を払うだけで入学できます。
もともとフォルケホイスコーレは、哲学者であり教育者でもあるデンマーク人のグルントヴィが「すべての人に教育を」というコンセプトのもと、主に学校に通えない農家に育った人などを対象に創設しました。
やがてもう一人の創始者と言われるクリステン・コルがフォルケホイスコーレを今の民主主義的教育メソッドに変えたと言われています。
1844年に最初のフォルケホイスコーレが開校しました。20年後、64年のシュレースヴィヒ=ホルシュタイン戦争に敗れたことで市民の間で「知」への欲求が大きく増加し、
67年にはおよそ20校が、その50年後には68校がつくられました。その後も学校数は少しずつ増え続けますが、2007年ごろから不況により統廃合が行われ、
現在では1918年時点とほぼ同数の70校前後があります。
統廃合された結果今残っているものの多くは、特定の分野に特化し個性を持った学校です。
特化された分野はアート、スポーツ、哲学、福祉など様々ですが、今でも創始者の目指した知を蓄える場所であることや、
民主主義を育てる場所であることはどの学校も一貫して守られています。